フリーランス向きのビジネスチャットツール

会社に勤めていたころから Slack や Chatwork などのビジネスチャットツールを使ってきました。テキストだけでなく画像やファイルも添付できますし、メールのように「お疲れさまです」みたいな前置きも必要なく、1対1でもグループでも情報共有できるということで、便利に使っていました。

フリーランスに転じてからもクライアントや共同作業者とのやり取りをチャットでやりたい(もちろん先方が OK してくれたら、の話ですが)と考えたときに、どのツールが使いやすいのだろうと考えてみました。

フリーランスならではの選定条件

クライアント側が既にビジネスチャットを利用している場合には、私のアカウントを作成してもらい、適当なグループに追加してもらえばよいのですが、こちらから「便利なので使ってみませんか?」とお誘いする場合を考えると、いくつかの条件が出てきます。

組織の存在を前提としないこと

この時点で「ビジネスチャットじゃなくない?」となりそうですが、フリーランスの場合には自組織にはメンバーがほとんどおらず、外部のクライアントや共同作業者とつながることになります。

通常は案件ごとにクライアントや共同作業者の組み合わせが変わり、別案件のメンバーが見えてしまうのは避けたいでしょう。そのためには、案件ごとに組織(ワークスペース)を分けることになりますが、案件A用のチャット(メンバー3人)、案件B用のチャット(メンバー2人)…といった感じで組織がどんどん増えていくのは、多くの場合、組織ごとにアカウントが違ったり、URL が違ったりするのでつらいものがあります。

メンバーの追加が無料でできること

こちらの都合でビジネスチャットを使ってもらうとはいえ、ユーザーを追加するたびに費用がかかるというのはつらいところ。可能であればメンバーを無料で追加できるとありがたいですよね。

プライベートの情報と切り分けできること

ビジネスで使うのですから、プライベートの情報がメンバーに知られるのは避けたいですよね。

ツールごとの比較

Slack

実は割といい線までいっていて、有料プランを利用して、クライアント別にプライベートチャンネルを作成し、そこにシングルチャンネルゲストとしてクライアントを招待すると、だいたい目的通りのことができます。

惜しむらくは、シングルチャンネルゲストは、ワークスペースの有料アクティブメンバー1人につき5人までしか追加できず、有料アクティブメンバーを増やす以外の方法でシングルチャンネルゲストを増やすことはできないということです(サポートに確認済み)。サポートのほうから機能リクエストを上げていただけるとのだったので、実装を期待して待ちましょう。

Microsoft Teams

こちらも使い方をきちんと意識すれば期待したことが実現できます。Teams の場合、組織 ≫ チーム ≫ チャンネル という階層構造になっています。ここで、チームをクライアントごとに作成し、ゲストとして Teams に招待すれば OK です。チームのゲストとして追加しておけば、他のチームのゲストは見ることができません。

Teams には Office 365 の法人版に付属しているものと、無料版があります。法人版の場合は Office 365 導入時に設定した組織に対してチームを作成するので、組織の存在をあまり意識しませんが、無料版の場合は初期設定で組織を作成してから、チームを作成します(もともとの組織が存在しないので)。

若干脱線しますが、Teams の組織やユーザーは Azure AD で管理されているので、Azure ポータルから編集することができます。組織名を変更したり、ゲストユーザーをメンバーに変更するくらいしか使い道はないと思いますが。

LINE、Facebook Messenger

いずれもプライベート用とは別に仕事用のアカウントを作成すれば、目的を達成できなくもないですが、そもそもチャットツールとしての使い勝手が微妙な感じ。ビジネスでスタンプとか必要ないですしね。。

Chatwork

Chatwork の場合、最初に作成するのは個人のアカウントで、必要に応じて連絡先を追加したり、グループチャットを作成する形なので、操作に迷うところがないのがメリットです。

ただし、フリープランでは累計で14個までしかグループチャットを作成できない(使用していないグループチャットを削除しても個数は回復しない)ので、業務で利用していれば早晩制限にかかってしまいます。別のアカウントを作成して回避することも不可能ではありませんが、使い勝手が悪くなるので、基本的には月400円のパーソナルプランを利用することになると思います。

まとめ

扱いやすいのは Chatwork ですね。難しいことを考えず、とりあえずアカウント作って始められるので。組織の概念がないので、クライアントとの間で「どちらの組織に参加する」みたいな話にならないのもメリット。

自分で組織をきちんと管理したい人は Microsoft Teams がよいと思います。裏側の仕組みが複雑なので(Azure AD や SharePoint の技術が使われてたりするので)、いろいろカスタマイズできる半面、ハマると元に戻すのも大変です。Microsoft にとっても扱いにくさはあるようで、障害が発生すると復旧に時間がかかる気がします。

今回の目的に対しては、現状の Slack はあまり向きませんが、アプリを利用することで色々なサービスの通知を Slack にまとめることができるので、自分1人が使うために Slack を利用するのもアリだと思います。

この記事を書いた人

グッドネイバー

“ Webに悩むお客さまの「よき隣人」でありたい ” をモットーに、Web システム開発(主に Laravel)、Web マーケティング支援の仕事をしています。詳しい業務内容はこちら。お仕事のご依頼・ご相談はこちらからお気軽にどうぞ。